2008年02月03日

Come on baby!

18時35分、待合室。

5時間前に知り合った、ピカピカの1年生パパがちょうど帰るところ。産まれたての子どもの写真もたくさん撮れたみたいだ。

「きょうはゆっくり寝れるね」

「ありがとうございますー。安藤さんのところの男の子も無事、産まれますように」

「サンキュー。明日以降また入院病棟で会うかもね。よろしく」

「はい!」。うん、いい笑顔だ(^^


18時48分、

「うーん、分娩室入ってもう1時間か。ちょっと手間取ってるのかな?」

3月に出す新刊の再校ゲラを直しながら、サトシの誕生を待つ。

そして、18時54分。

i-Podの曲が、ビリー・ジョエルの「Movin' Out」に変わったその時…


「オギャー、オギャー」

元気な赤ちゃんの泣き声が分娩室の方から聞こえてきた。

「ワオ!産まれたかexclamation&question


19時18分、さっきの助産師さんが来る。

「安藤さーん、産まれましたよ。18時54分、3010グラムの元気な男の子。お母さんも元気です」

「ありがとうございますー!!」


19時22分、手を入念に洗い、分娩室に入れてもらう。奥さんは分娩台にいるが、赤ちゃんの姿が見えない。

「ママ、ご苦労さま。痛かったかい?」

「何度やっても、お産は苦手だわー」
スッキリした笑顔で奥さんが答える。元気そうだ。

「おとうさん、こっちへ」。助産師さんに呼ばれて隣の処置室に行く。

ベッドの上に、小さなサトシはいた。

「おー、きみがサトシか。やっと会えたね。パパだよ」

手足をバタバタさせて、サトシが反応する。爪もしっかり生えた手が、ボクの指をぎゅっと握る。

「おー、いい子だ。これからよろしくな。一緒にロックしようぜ」

助産師さんが言う。
「破水して羊水がちょっと濁ってたようで、赤ちゃんの体温がちょっと低いので、いまここで温めてます」

「大丈夫なんですか?」

「ええ、さっき小児科の先生にも診てもらったら『大丈夫』って」

「そうですか。よかったわーい(嬉しい顔) サトシをよろしくお願いします」

それから、持ってきたデジカメで写真を何枚か撮る。「テルノとヒロシに見せなくちゃな」



7時57分、夕飯をパクパク食べながら奥さんが言う。

「子どもたち、明日は学校だから、もういいよ。パパ、ありがとう」

「オッケー。じゃあ、明日ね。学校終わったら子どもたち連れて来るよ」

「うん、朝、寝坊しないようにね」

「分ってるって。ママも今日はゆっくり寝るんだよ」

「バイバイ」

8時02分、病院を後にする。

「うん。今日はなかなか、いいライブだったなーるんるん

空を見上げると、あんなに降っていた雪が、もう雨に変わっていた。

さあ、子どもたちが待つ家に帰ろう。

明日は、晴れるかな? あ、牛乳買って帰らなきゃ。









posted by イクボスブログ at 21:14| 東京 ☁| Comment(5) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

いよいよです!

17時38分、子宮口7センチ!いよいよ分娩室へ向かうことになった。

「じゃあ、歩いて行きますよー」助産士さんが言う。

奥さんを支えて、ベッドから降ろす。

「フー。もうダメ。。フー、フー」と奥さん。

ボクはおなかに向かって言う。
「サトシ〜、時間かかるとママが可哀想だから、うまく回転して出てこいよー」
「フー、フー」。

分娩室に歩いて向かう妻に、
「リョーコ、しっかり。がんばってなー。テルノやヒロシも待ってるよ」

妻は、苦しそうながらも笑顔でVサインして中に消えて行った。

見送ったあと、ボクは待合室で待機。

そう、ヒロシも産まれたこの病院は「立ち会い出産」ができないのだ。

ちょっと心配だし、10年前に立ち会った娘のときと較べるとなんか損した気分だけど、3人目だし、きっと妻なら大丈夫だろう。

さて、ビリー・ジョエルでも聴きながら、妻の帰還とサトシの誕生を待つことにするか!(つづく)

posted by イクボスブログ at 18:08| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祝!ヤングパパ

15時05分、病院に戻ると、さっきの目前パパがソファに横になってる。

「まだ?」

「ええ、まだみたいです」
分娩室に入って3時間か。結構、疲れたした表情だ。
「大丈夫。もうすぐだよ。奥さんもがんばってるよ、きっと」

15時10分、助産士さんが小走りにやって来て言う。

「○○さん、産まれましたよ!3505グラムの元気な男の子です」

「ヤッター!」思わずボクも拍手。

「おめでとう!よかったねー(^o^)」とヤングパパとがっちり握手。

「ありがとうございます!(T-T)」

メーカーでSEを勤める彼とはいいパパ友になれそうだ。一緒に父親を楽しもうぜ!

さて、次はうちの番だ。

「フー、フー、フー」

陣痛室に行くと、奥さんがベッドの上で起き上がって苦しそうな表情。

「何分おき?」

「3分かな。もうちょっと縮まれば破水して分娩台ね」

「サトシ、そろそろいいぞー。出ておいでー」と、おなかに声をかける。

「早く会いたいね、サトシに」

「うん」

奥さんと笑顔を交わした。(つづく)
posted by イクボスブログ at 16:20| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブレイクタイム

14時34分、分娩室にはまだ入ってません。

「もうちょっとかかりそう」とのことだし、母子手帳も忘れたので、いったん家に戻りました。

上の子の二人は、同じマンションの同級生の家で遊ばせてもらってます。親や親戚が近くにいないので、こういうとき頼りになるのが、地域の子育てネットワークなのだ。


そうそう、さっき病院の家族待ち合わせ室で、『赤ちゃんの名づけ事典』を熟読する若いパパと一緒だったので、声をかけました。

「もうすぐですか?」

「ええ、昨夜3時に来て、正午に分娩室に入ったんです」

「じゃあ、もうじきだ。お一人目?」

「ええ、そうです。なんか緊張しちゃって。そちらは?」

「うちは3人目」

「余裕だなあ」

「最初は誰でもそうだよ。うちなんかひとり目は陣痛始まってから60時間かかったからね」

「へー、そうなんですか」

もちろん初対面だけど、出産間近のパパ同士で妙な連帯感が漂う。(ご近所だから、FJ誘おうかな?)

そんな出会いがありました。

さて、うちの奥さんもそろそろ出陣かな。

病院へ戻ります!ダッシュ(走り出すさま)(つづく)


posted by イクボスブログ at 14:58| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

いざステージへ

今朝、10時半頃から陣痛が始まりました。

時間計ったら10分おきだし、おしるしも来たとのことで「そろそろ行くか」。

11時45分、タクシーを呼ぼうとハイヤー会社に電話するが話し中でまったく通じない。

やっと通じたらと思ったら「今日は雪でクルマがないんですよ」。

「クー、よりによって雪の日かよ。。」

奥さんも横で心配顔になってきた。

「ダイジョウブ。流しを捕まえてくるからちょっと待ってて」

雪の中、家を飛び出し大通りまで出る。でもなかなかタクシーは来ない。

7分経過。雪はますます激しくなってきた。

あっ、やっと来た!「おーい(^o^)/」

マンションの玄関にクルマをまわしてもらい、奥さんを迎えに行く。

「よかった、パパがいてくれて」

「じゃあ行こうか(^_^)」

屋上で雪遊びに夢中の、テルノとヒロシに「ママとパパ、行ってくるぞー」と声をかけ、タクシーに乗り込む。

「いよいよねー。今度、うちに帰るときは赤ちゃんも一緒ね」奥さんが言う。

「ああ、そうだね。そばにいるからしっかりな。しかしよりによってこんな雪の日とはなあ、サトシは人騒がせな子だな」

「パパに似て、なんでも劇的なのが好きなのかもね、この子はわーい(嬉しい顔)

「でも雪だなんて、誕生のいい思い出ですねー」
タクシーの運転手さんが言ってくれる。

「そうだな。一生忘れないだろうな、今日の雪は」そう言って奥さんの手を握る。

さて、そろそろ病院に到着だ!(つづく)
posted by イクボスブログ at 14:01| 東京 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする