大学での授業は3年前くらいから請け負うようになったが、ここのところ女子大からのオファーが多い。(以前やった共学校での授業は
こちら)
先日も、都内の某ミッション系女子大に行った。低学年次からのキャリア形成支援という趣旨で、課目名は「キャリアプランニング」。
それって重要だよねと思い、事前に昨今の就職状況やイマドキ女子大生のキャリア観、ライフデザイン観などを学校の担当者から聴いて決めた授業のテーマは…
★結婚するならイクメン!〜子育てするオトコと暮らす幸せ
時間も限られてるし、たぶん彼女たちとは一期一会なので、内角高めの直球で勝負することにしました

教室に入った時に200人の女子大生の熱気にちょっとたじろぎましたが、「娘の6年後だよな」と思い直し、約90分間ロックすることができました。
終わってみると…
「私はもう20歳なのに未だに父が苦手で外出するのも苦手で。OSが古いんです父は…」
「私は父親が育児をする姿を上手くイメージできません。また、私は立ち会い出産を望みません。育児も必要以外に手伝ってほしいとも思いません」
このような父親にとってキビシイ感想もありましたが、
「今までの私の考え方は、やはり母親が子育てをするということが当たり前だと思っていました。しかし、父親も子育てに触れていくことが、これからは必要だということも頭に入れて、社会に出ていきたいです」
「男の人は料理が出来ない人の方が好きということもありました。けれども、今日のお話を聞いて、働くママもありだし、料理が出来るパパもありだなと思いました。自分の考え方が変わったことに驚きました」
「パパたちの考え・行動が変わると、世の中の流れが変わるのだとわかりました。視点が変われば周りも変わるので、男性の考え方も女性の考え方も変わると良いと思いました」
といった、ポジティブな意見も見られました。
毎回そうですが、ボクは学生に「一つの生き方」を強要するつもりはありません。結婚するもしないも、子どもを持つも持たないも、結婚・育児で家庭に入るのも、両立して仕事を続けるのも、ずっとシングルで過ごすのも、どれを選ぶのも個人の選択の自由がある。
そこを前提に講義するんだけれど、現代⇒これからの日本はお父さん・お母さんの時代とは違うし、以前みたいにいろんな意味で安全・バラ色じゃないから、「自分がどんな人生を生きたいのかを20歳くらいからちょっとそろそろ考えておいた方がいい」と思うし、もし将来子どもを持って仕事を続けたいなら(自分の生き方を貫きたいなら)、「どんな考え方や価値観を持つパートナーがいいと思うか?」を、ちょっと考えて欲しいなあと切に思うのです(自分の娘にもそろそろ伝えなきゃな)。

さて学校の許可をいただいて、学生たちからもらったストレートアヘッドな感想&意見

のいくつかを下記に紹介します。
これを読んで皆さんはどう思われますか?
FJとしては、もっと多くの女子大で「パパについての授業」を推進していきたいと考えています!
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安藤哲也さんを新聞で見て知っていたので、今日は話を聞く前からとても楽しみにしていました。期待していた通り、とても興味深い講義で、90分の授業があっという間でした。私は結婚願望があるので、結婚したら、イクメンの人が良いなと思っています。子どもも欲しいので…。ですが、イクメンは育児をする男性というだけではなく、男性が変われば、社会を変える力があるのだと思いました。そして、社会が変われば育児が変わる!子どもを育てていくことは、母親と父親が力を合わせていくものなのだと実感しました。父親と共に、力を合わせて子どもを育てていくという家庭を作っていけたらいいなと感じました。まずは母親になれるよう、自分磨きを頑張っていきたいです。(日文1年)
将来の自分が、結婚や出産をする時に大切なことを学ばせていただきました。先生のお話のされ方に、どんどん興味をそそられ、とても楽しかったです。
共働きであろうとなかろうと、パートナーである相手が家事を一緒にやり、支えてくれることは、女性にとってとても心強く、また子どものためにもなる大切なことだと思いました。“育児は期間限定”という言葉を聞いて、ハッとしました。大学生になった私は、家族との時間が極端に減り、両親から私への“育児”という時間はもう終わったのではないかと思いました。
イクメンという言葉を聞くようになった昨今、安藤先生の所属するFJは、私たちの将来のために大きな良い影響を与えてくれているのだと感じ、すごく有難くなりました。結婚する相手がイクメンになってくれるといいです。(日文2年)
“イクメン”という言葉は知っていましたが、実際働いているお父さんに出来ることはあるのか、よくわからなかった。けれども、今回の講義をお聞きし、具体的なお父さんの育児方法や、お父さんが育児に参加する際の良い意識の持ち方を知ることができ、勉強になった。
私の父は、長期の単身赴任の経験を経て、家事が出来るようになり、母の大変さを実感したと言っていましたが、将来自分が結婚する男性には、より早い時期からパパセミナーなどに通ってもらい、育児や家事に対する高い意識を持ってほしいと思った。育児や家事を含め、家庭を回していくには男女両方の助け合いと参加が必要なのだと感じた。(日文1年)
少子化になっている原因がはっきりわかりました。私の両親は、安藤さんが話してくださったような一般的にも多い、母は専業主婦で、父は会社員という家庭です。なので、父親が家事をやっている家庭にとても憧れます。母親に私が幼かった頃の話を聞くと、家事が大変過ぎるのに、父は一切手助けをせず、自殺を考えたことがあると話してくれました。自分の父親にもFJを知ってほしいと思いました。そして、将来、自分は家事ができて、家族を一番に考えてくれる男の人と結婚したいです。
日本の社会が、男女ともに働いて育児をする北欧のような国々のようになっていくように、今後もFJの活動を広げてほしいし、FJのような企業が増えるといいと思います。現代の父親に知ってもらうために、さらにたくさんのテレビやラジオ等々に取り上げてもらいたいです。(英文1年)
今、私は社会学を履修しています。そこで学ぶことは、女性の社会的地位についてが主です。今日聞いた話は、授業でよく聞くことのあった内容でした。私たちはどのようにすればいいのだろうかと、最近よく思います。そうありたい、でも社会がまだ遅すぎる…考えても、考えてもマイナスばかりが浮かんでしまい、悲しいなと思っていたので、育児という大変なことを楽しく伝えていこうとする安藤さんのお話に安心しました。辛い部分ばかりをフューチャーする役目も大切です。でも、大変なことを大変ではないように見せることは、もっと大切だと私は思います。 (英文1年)
私の中の“子育て観”が一気に変わりました。社会が“父親”というものを形作ってしまっていることに気が付きました。本人の自覚が足りないというのではなく、やり方も知らない、会社の仕組み上、当然になっている部分があるのだと思いました。だけど、きっと女性も男性も、まだまだ安藤さんのように思えたり、気付けている人は少ないと思います。きっとカップルの間では、ある程度、お互いに思いやりを持っていると思います。なのに、子育てに関しては、どうしてそんなに変わってしまうのだろうと思いました。女性の人も子育てや家事をしない男性にたいして、ただイライラしたり、嫌な対応をするのではなく、やる気が持てるようなきっかけ作りや温かい気持ちを持つべきだと思いました。(英文3年)
今日の授業を受けて、初めて“Fathering”という言葉を聞き、そして、初めて“Fathering Japan”というNPO法人があることを知りました。改めて考えてみると、母子家庭は世間では多く取り上げられていますが、父子家庭については、あまり支援されているイメージがありません。しかし、FJのように「父親であることを楽しむ生き方」をしたいという人が増えているのだから、もっと日本全体で「父親支援」を積極的に取り組むべきだと思いました。また、色々相談できるパパ友の存在は重要だと思いました。
今日色々な話を聞いて、将来結婚する人は絶対にイクメンが良いと思いました!家に帰ったら自分の父にも今日聞いた話をして、美味しいご飯を作ってもらいたいなと思います。安藤さんのお話はとてもユーモアがあり、もっと聞きたいと思いました。(英文3年)
“イクメン”という言葉を、最近聞くことはありましたが、実際に仕事を休んで育児をしている男性は少ないと聞いていたし、私の周りにもいなかったので、“イクメン”がどういうものなのか、どういった効果があるのかを知りませんでした。安藤さんのお話を聞いていて、なぜ今の日本にはイクメンが少ないのか、もっと企業がイクメンを進めていくことで、日本が活性化するのではないかと思いました。
安藤さんのお話はとてもユーモアがあり、1時間半があっという間に過ぎていってしまいました。日本でも、どんどんイクメンを広めていき、男性が仕事を休んで育児をすることが、当たり前になってほしいと思います。(英文1年)
自分が結婚して、子どもを産み育てることを、今まで考えたことがありませんでしたが、今日の先生のお話を聞いて、少し考えてみようと思いました。今日の授業で、将来、自分が子どもを育てながら仕事をしていくためには、どのようにしたらいいのか、ヒントをもらいました。ビデオなどで見る昔の父は、よく私のおむつ交換をしたり、寝かしつけたりしてくれました。だからなのか、私は父が大好きで、反抗期には母には反抗しても、父に反抗はしませんでした。自分が結婚する時は、父のような人を探そうと思います。(西文1年)
今日の授業で、本当にいろいろなパパが多いのだなと思いました。最初はパパの話を聞いて、私の中で何か変わることがあるのだろうか?と思っていましたが、授業を終えてみると変わったことがありました。今日まで私は、結婚したら家庭に入り、育児や家事をすることに抵抗がありませんでした。男の人は料理が出来ない人の方が好きということもありました。けれども、今日のお話を聞いて、働くママもありだし、料理が出来るパパもありだなと思いました。自分の考え方が変わったことに驚きました。(西文3年)
今日のお話を聞いて、最近は色々なパパさんが増えてきているのだなと思いました。あまりにも安藤先生が楽しそうに育児についてお話してくださるので、育児に憧れてしまいました。そのためにもお互いにサポートし合えるパートナーを探し出すことが、かなり重要だと思いました。
今までの私の考え方は、やはり母親が子育てをするということが当たり前だと思っていました。しかし、父親も子育てに触れていくことが、これからは必要だということも頭に入れて、社会に出ていきたいです。安藤先生のお話は面白く、わかりやすい例え話がたくさんあり、とても聞きやすかったです。子育て真最中のお話は新鮮で、もし結婚したら、パートナーに聞かせたいなと思います。(文化史2年)
仕事に就くことも大切だけど、将来結婚して、子どもを持ちたいので、今日話してくださったことを参考にして、パートナーを選びたいと思いました。安藤さんの“仲間の娘は自分の娘”という言葉に感動しました。今は地域の人たちと話す機会もあまりなく、隣に住んでいる人が誰かも分からない人が多い中で、助け合うことはとても大切です。そうすることで、ママたちの育児に対する不安も取り除くことができると思います。私の父は、家事も育児も全くせず、仕事しかしていなかったから、私も弟も母親に懐いています。だから、安藤さんのような父親がいたら、どんなに良かったかと思いました。ほとんどの男性は、男性の目線でしか話をしないし、女性の気持ちはわからないと思っていましたが、安藤さんは女性目線で話をしてくださったので、出会えて本当に嬉しかったです。(文化史1年)
育児をする父親と聞き、最初は家庭のことかと思っていましたが、社会の意識や、会社の仕組みなどに話が繋がっていったことが、とても意外で驚きました。また、父親が育児に関わらないのは、父親だけの責任ではないということを知り、社会も変わっていけたら良いと思いました。そして、女性の子育ての大変さを知ることもできました。なので、より一層、父親が育児をするということが、定着していけば良いと思いました。ほかにも、子育て支援をしている企業にも興味を持つことができました。実体験を交えた安藤さんのお話は、とても楽しく、家庭と社会について考えることができました。(文化史1年)
本当にすごく面白かったです。私の家は、父親がとても優しく、昔から私にたくさん関わってくれました。仕事はしているけれど、平日も20時には帰ってきてくれるので、ご飯もみんな揃って食べます。そういう面で、私の父はとても良いパパです!母も父も大好きなので、今でも家族で過ごす時間が一番好きです。でも、母にはいつも「お父さんみたいな人は滅多にいないんだよ」と言われてきました。しかし、安藤さんのお話を聞いて、今はイクメンが増えているし、私のお父さんみたいな人がたくさんいるのだと知り、結婚が楽しみになりました!笑っているパパを増やすだけで、こんなに楽しそうな結婚生活が待っているのだと思うと、とても楽しみに感じました。あと、イクメングッズにとても興味がわきました。今度お店で少し見てみようと思います!(文化史2年)
今回のお話を聞いて、自分の父親みたいだと思いました。父は典型的な九州男児で、日曜大工以外は全く家事をしませんでした。ある日、母も祖母も不在の時に、炒飯を作ってくれました。味はそんなに美味しくなかったのですが、小学生ながらの機転で、大げさに褒めてみました。以来、土日の昼は父が炒飯を作るようになりました。今では炒飯をとスパゲッティだけは、母よりも美味しく作れるようになっています。それを見た母は、私が初めてお手伝いをする時の見本を父に頼むようになり、それを私が大げさに褒めました。それからは父が積極的に家事に取り組むようになりました。父が素敵なイクメンへと成長する反面、ズボラになる母親がいるという…そんな現状です(笑)(地民3年)
今日のお話はとても面白く、興味深かったです。自分の子どもだけが幸せになる世界ではなく、他の子どもも自分の子どもだという言葉に、すごく納得しました。また、被災地のお父さんや子どもたちのための支援も行っているそうで、驚きました。私は被災地出身なので、ぜひこれからも続けていただけたらなと思いました。
私も育児を当たり前のこととしてやってくれる、そんな人と結婚したいなと思いました。
子育ては期間限定という言葉に、本当だなと感じました。短い子育ての期間を、旦那さんと過ごせたらいいです。(ちなみに私は父が大好きで、昔からよく2人だけで出掛けたり、遊んだりしています。なんだかんだ言っても、大好きな父みたいな人と結婚するのが理想!!)今日はありがとうございました。(地民1年)
ファザーリング・ジャパンという言葉を初めて聞きました。“イクメン”は最近話題になっているので、興味をもって聞くことができました。私自身、結婚をしても仕事は続けていきたいので、イクメンを見つけたいです。働くならFJをサポートしている会社が良いですね。ベビーサインも初めて聞きました。安藤さんみたいなパパが、もっとたくさん増えてほしいです。日本の社会は、男性は外で仕事をし、女性は家で家事という慣習が未だに残っているので、“イクメン”になるのは難しいかもしれません。
私はもう20歳なのに、未だに父が苦手で外出するのも苦手で。OSが古いんです父は…。私の夫になる人には、ぜひともFJに参加してほしいと思いました。(地民1年)
私は、父親が育児をする姿を上手くイメージできません。また、私は立ち会い出産を望みません。育児も必要以外に手伝ってほしいとも思いません。今日のお話を聞いて、自分の中にも妻・夫の役割について、無意識のうちに決めつけているのかもしれないと思いました。今日の講義を聞き、そのことに気が付けて本当に良かったです。これから自分の意識も変えていきたいです。
また、父親の育児が、労働時間や少子化にここまで影響があるとは思いませんでした。社会の労働時間や少子化問題を考える時は、父親の育児に関する問題も一緒に考えていきたいです。(地民1年)
今「男女の共生学」という授業で、男女の分業について学んでいます。そこでは女性だけが家事ばかりという現状を見ていたので、安藤さんのような考えの男性がいることが嬉しくなりました。もちろん、女性だけが大変というわけではないが、男性からの協力しようという意識があることに嬉しくなりました。
子育てをしながらでも、仕事を効率よくしていくにはどうしたらいいのかを考えながら聞きました。パパたちの考え・行動が変わると、世の中の流れが変わるのだとわかりました。視点が変われば周りも変わるので、すごく関心を持ちました。安藤さんの講演会を通して、男性の考え方も女性の考え方も変わると良いと思いました。(地民1年)
感動しました!私は3歳の時に父を亡くしていますが、父との思い出はたくさんあります。絵本を読んでくれたり、一緒に近所のコンビニに買い物に連れて行ってくれたりしました。最近、父が生前に使っていた手帳が見つかったのですが、日々の私の成長を、日記のように仕事のスケジュール欄の横に書いてあり、とても感動しました。世の中のお父さんたちは、もっともっと育児に関わっていくべくだと思います。子どもはいくつになっても自分を育ててくれた人を忘れません。私も、もし結婚するとしたら、父のような人が良いです。イクメンが普通のことになる世の中になってほしいです。今日は本当にありがとうございました。(文化史2年)
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みんな、ありがとう!
授業で知ったことについて、家族・友達・そしてカレシ(未来のパートナー)ともよく話し合ってみてネ。自分のライフをデザインするのは、自分ダヨ