3/17に、FJで保育園待機児童問題を考える緊急フォーラムを開催しました。
参加者は約40名。中には文京区や江戸川区の区議の姿も。
またメディアも4社ほど取材に来てくれました。
まずは僕からフォーラムの企画主旨を説明。
「この問題を“母親たちの問題”にしたくない。父親だって保育園に行くし、わが子が待機児童になればいろいろな問題が生じる。だから僕ら父親が積極的に話し合い、問題解決に繋がる動きをしていきたい。今日は会場も交えて活発に議論をしましょう」
続いて、FJの3人のパパが意見表明。
1番バッターは埼玉県上尾市在住で、2歳&0歳の認可保育園申請が不承諾。いまだ保育先は未定で怒り心頭のパパ。
2番は神奈川県川崎市在住で、妻の育休明けとともに1歳の子を兄と同じ認可保育園へ入れようとしたが、あえなく不承諾。自転車で10分以上離れたグループ保育(一軒家)に行くことになり、「2箇所送迎」に負担感を強めるパパ。
3番手はこの春、激戦区の川崎市からこれまた小激戦区の文京区に引越しする際に、3歳&0歳の認可保育園を申請。見事入園が認められたパパ。
という悲喜こもごも、三人三様のパパたちからは…、
・当たりハズレのくじ引き状態でいいのか?
・前年度の入園達成の「うわさ」(対応策)で右往左往してしまった。
・申請から結果発表までの妻たちのストレスは相当なものだった。
・地域差(住んだ場所の運・不運)を感じる。
・認可園がダメだった場合、次の候補(園庭のない無認可園等)との保育の質の差が激しすぎる。
・働き続けなければ、入れないのはおかしい。
・働かないと食べていけない人のことを考えれば、所得の低い順で入園を認めるべきでないか?
などの意見が出ました。
次に、「いったい何が課題なのか?」という議論に。
・都市圏では、そもそも保育園の数が足りない。
・社会環境(景気)によって入園希望者が乱高下するのは当たり前なのに、行政の読み・対応が甘い。
・入園情報の共有・継続が難しい。
・行政とユーザーの関係性・信頼性が乏しい。
・点数制は適正なのか?
・所得格差への対応が必要なのでは?
・入ることだけが目的化してしまうのではなく、親としては保育の「質」もしっかり見定めたい。
・保育士の待遇改善、WLBも大事。
などの意見が出ました。
また、突き詰めると待機児童問題は、
・行政の姿勢の問題
・政治の問題
・国の予算配分の問題(家族政策予算は高齢者対策予算の20分の1)
ではないのか、といった意見も多く出ました。
またその逆で、子育て支援で国が動くのを待つのではなくて、自分たちの地域から変えていこう!保育所だって作ってくれないなら自分たちで作ればいいんだ!といった前向きな意見も出てうれしくなりました。
そうですね。こんな待機慢性状態がこの先数年も続いたら、ますます「子ども産んでも育てながら働くのは難しそうだ」と考える夫婦が増え、少子化はさらに進んでしまうでしょう。
そうならないためには、行政への働きかけと同時に、保育の問題は自分の、父親自身の、あるいは自分の地域の問題としてしっかり考えていかなければならないと思います。
今回、運良く?入園できた人も、入れてしまえば終わりではなく、2人目、3人目の問題はあるし、またこれから結婚して子どもを持とうという次世代の子どもやママ、パパの問題でもあるから、そのまま看過してはいけないのでは、と思います。
で、フォーラムの最後で、僕は参加者にこう提案しました。
「皆で、デモ行進やりませんか?」
そうです。問題解決には、やはり声をあげていくことが大事です。こうしたフォーラムもいいけど、もっと世間にアピールできる、ストレートで強いアクションとして、子どもたちも入れて保育園待機児童問題解決を訴える、「ベビーカー・デモ行進」を行うことにしました
保育園に入れなかった人も、入れた人も、パパもママもキッズたちも、これから子育てをする人も、みんなで参加してアピールしませんか?
行進では、ガラガラやカスタネットなど子どものおもちゃなどを持ち寄って、賑やかに楽しく「ロックウォーク」したいと思います
日時&コースなどは現在、警視庁と詰めています!
決定次第、近日中に当ブログにて発表しますので、もうしばらくお待ちください!
うちは、@認可園 Aグループ保育 B保育ママに申請してましたがすべてダメでした(3連敗)。さあ、どうしようか、サトシ?
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お願いと、行き違いになってしまったようですね。すみません。
フォーラムの様子、会場の熱気が伝わってきました。
問題点の洗い出しや、対応策の指摘など、共感できる部分が多くあります。
ただ、非常に申し訳ないなぁと思いますのが、今の自分の居住地の状況です。
名古屋市内ですが、私の住んでいる区に限って言えば、保育園は不足しているわけではないのです。6歳未満の人口数と、保育園の総定員数だけで見れば、不足しているわけではない。<年齢別に細かく見ていけば、また、別かもしれません。
同じ名古屋市内でも、区によっては、保育園が圧倒的に足りない区もある。
首都圏では、文字通り死活問題ともいえるほど、保育園が足りない。
極端に地域差があると思うのです。
これを、全国一律では語りにくいですね。
兵庫県西宮市は、民営化よりも、待機児童の解消の方が優先度の高い課題だ、との認識を表明しています。
他の自治体にも広がることを期待いたします。