ガキの頃は学校でよく悪さして職員室に「招致」されていたので、最初話が来たときはちょっと緊張したけど^^;、別に悪いことしたから呼ばれたのではなく、今回は、福島県議会の子育て支援対策特別委員会に参考人として出席し「父親支援について意見を聴かせてくれ」、というものでした。
当日は、委員の議員さんが8名(女性3名、男性5名)。傍聴席には約20名のギャラリー(他の議員や秘書?)、そして地元テレビ局が1社取材に入ってました。
話した内容は以下の通り。
(1)子育てをめぐる環境の変化〜父親の子育ての社会的ニーズ
(2)子育てにおける父親の役割
(3)子育ての悩みや課題〜特に父親たちの子育てに関するもの
(4)父親が子育てにかかわることの効果
(5)父親の子育てを支える環境づくり〜行政、記号、地域社会や家庭での取り組みなど
これらについて、FJの事業の中で、あるいは個人的な育児体験を通して視て感じてきたことを、約1時間かけて話しました。
午前中は、県内で育児休業を取った男性(新聞記者)の意見聴取もあったようです。
議員の皆さんは年齢的には僕と同世代や上の世代に見えましたが、おそらく僕らの話を聞いて、彼らが抱いていた、或いは経験知における父親育児の保守的なイメージと、いまの時代の現状(若いパパたちの進歩的な意識)がずいぶんかけ離れていると感じたのではないでしょうか?
また父親の育児を進めるためには、個人の意識改革だけでなく、行政を含めた社会環境作りが必要なんだ、ということを僕の話から感じてくれたのなら、今回の参考人招致は成功だったと言えるでしょう。
今後、福島県のアクティブな政策(環境作り)や、県民の意識改革に期待したいと思います。
さて、折りも折り。
神奈川県がワークライフバランス施策として、
職員の残業ゼロ宣言を発表しました
・・・(記事)・・・
神奈川県「残業ゼロ」宣言〜昇進で優遇も
神奈川県の松沢成文知事は13日の定例記者会見で「仕事と私生活の質を向上させたい」として、全職員の残業ゼロを目指す「残業ゼロ革命」を宣言した。業務を簡略化し、残業ゼロに取り組む職員を評価するなどして、来年度中にも実現する。
県によると、残業縮減を目指す自治体はあるが、目標値をゼロにしたのは全国で初めて。現在、全職員の残業時間は月平均約15時間で、月100時間を超える職員もいるという。
達成に向け、〈1〉所属長への退庁時間の事前申告〈2〉報告書など内部資料の廃止・簡略化〈3〉残業ゼロに取り組む職員に対する優先的な昇進〈4〉時差出勤の拡大――など18項目を設定。11月から一部の部署で試験的に取り組む。
これまでノー残業デーなどは実施してきたが、松沢知事は「今回は運動でなく革命。無駄な仕事をすべて削って実現したい。結果として残業手当が減ることにもつながる」としている。
(2009年10月14日 読売新聞)
・・・・・・・・・
画期的ですねー。他の自治体も見習って欲しいものです。
残業が多い公務員で、子育てが思うようにできずに悩んでいる父親を僕はたくさん知ってるし、「長時間労働慢性化の是正は、まず行政から改善して範を示せ!」とFJでは訴えてきましたので、全面的に支持したいと思います。
特に今回は、
・残業ゼロに取り組む職員に対する優先的な昇進
これに言及したのは大きいですね。特に男性たちは「キャリア」を気にしますから。
そう、このある種の「義務化」は、「自分は仕事終わってるのに、上司がいるから帰れない」という人の「声なき声」に応えるものになるでしょう。
(部署・仕事によっては本当に帰れない人もいるかと思うので、一律ではなく特別な対応も必要かと思いますが)
さらに言えば今回の「宣言」は、単なるワークライフバランス施策ではなく、本質的には「ワークスタイル・イノーべーションし、無駄をなくせ!」ということですね。
公務員の残業代は、税金です。
いまとかく「財源問題」が出ますが、やはり今後官民問わずどんな業種でも「人件費」のコストシェア改善は避けて通れません。
でも無闇にリストラで人員削減したり、非正規スタッフで賃金調整するのでなく、こうした現有スタッフの「働き方の見直し」「仕事の棚卸し」を推進することで相当な無駄が省かれるのではないでしょうか。
決められた時間の中で努力をして効率よく働き(ベストを尽くし)、成果を出す。
これが働く者としての当たり前のスタンスだし、それができて初めて有能(=プロフェッショナル)だということです。
そして父親なら、そこから生まれた時間で子育てや地域活動を楽しんでほしいですね。
FJでは、この神奈川県の動きにしばらく注目したいと思います。
男性の育休取得推進にも繋がっていくとといいですね。
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