先日、地域のパパ友たちと山陰を旅しました。
メインの目的は3年前に亡くなった地元のパパ友(Jさん)のお墓参り。もっと早くに行きたかったのですが、今年ようやく皆の都合が合って叶ったのです。
鳥取県の山間部にある小さな町の駅に、ボクを入れて6名のパパたちが降り立った。駅に迎えに来てくれていたのは、Jさんのお父さん。
「Jさんにそっくりだ」。誰しもがそう思いました。
そのお父さんに導かれて、まず僕らはJさんの墓参りに向かいました。
寺院は町を一望できる小高い山の中腹にありました。
早速、水道で桶に水を汲み墓地へ向かいます。
「こちらです」
Jさんが眠るお墓は大きくて立派でした。それはまるで生前の彼の大柄な体格を思わせた。しかし墓碑には彼の戒名が小さく刻まれていた。それを見たとき、3年前の「あの日」の記憶がまた鮮明に蘇ってきました。
「Jさん、久しぶり。みんなで来たよ。ここが故郷なんだね。とてもいい所じゃないか。ゆっくり休んでるかい?」
そのとき、いちじんの涼しい風が山から吹いてきて、僕の横を通り過ぎていきました。
お墓に献花し、思い思いにJ さんに語りかけるパパ友たち。
ボクは、シングルファザーだったJさんへのレクイエムとFJでやってきた父子家庭支援の成果(児童扶養手当法の改正)について、墓前で報告しました。Jさんもきっと喜んでくれたに違いありません。
その後、墓地から程近いJさんの実家にお邪魔した。田舎の家らしいどっしりとした風格があるし、花があちこちにある様子は手が行き届き、家人の温かみがにじみ出ている家でした。
「Jさんは、ここで育ったんだね」
部屋に通され、お仏壇に一人ひとり焼香し、また手を合わせました。
全員終わると、Jさんのお母さん(面影がやはり似ている)が、
「皆さん、きょうは息子のために遠路はるばる有り難うございました。あの子も喜んでいることでしょう。本当に今でも信じられなくて……」
あとはもう言葉にならない。僕らも思わず目頭が熱くなりました
その後、Jさんが好きだったビールで献杯し、お母さんの手料理などをいただきながら、Jさんの思い出話をしました。
でもボクらが一番気になっていたのは、Jさんの忘れ形見、息子K太のことでした。
「K太クンは、いまどうしてるんですか?」
「ハイ、父親が亡くなってすぐにこちら(鳥取)に来てましたが、その後、実の母親が引き取りたいと願い、いまは東京で母親と二人の妹と元気に暮らしています」
と、報告を受けて、とても安心しました。
「来週も、K太が妹二人を連れて遊びに来るんですよ」と、お母さんは嬉しそうに言いました。
もう6年生だもんなぁ。僕らは2年生のときのK太しか覚えていないが、最近のK太の写真を見せてもらい、成長したその姿を見てホッとしました。
「足のサイズももう26センチんですよ」
やっぱり体格は、父親譲りだなぁ
そして、1時間半ほどでおいとまし、実家を後にしました。
その後、鈍行列車で松江に出ました
夜はみんなで花火大会を観て、その後も街にくり出して遅くまでゆったりと飲んでいました。そう、Jさんの存在をそこに感じながら。
「楽しい旅だ。Jさんのおかげだね」
たぶん、こんなことがなければ地域のパパ友同士で旅に出ることはなかったでしょう。
今回はJさんのルーツを辿る旅でしたがご両親に会うなどして、同時に自分の老いた親のことを想ったり、家族の存在の有難み、そして命の尊さについて考えさせられた、魂(SOUL)を揺さぶるツアーでした。
山陰の夜空に咲いた花火の大輪は、まるで明るかったJさんの笑顔のようでした。
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