さっそく駅のTully'sで、GWに予定している絵本読み聞かせ活動の現地コーディネート統括をやってくれている県庁担当者と、NPOゆいっこ盛岡支部の事務長と会い今後のプランについて協議。
ゆいっこ盛岡は宮古市を中心に支援しており、「土嚢袋が足りない」とのことで後で送る旨を約束。
その後、駅前のレンタカー屋でクルマをレンタル。給油が懸念されるので、燃費のいいカローラを借り宮古へ
1時間半で宮古到着。市街地はそれほど被害の様子は見られない。通常に人もクルマも動いてる。
宮古で絵本読み聞かせ活動などをする「宮古おどっつあんS」の代表・前川パパとマックで会う。
「GWにまた宮古に来るので、宮古おどっつあんSとFJでジョイント絵本ライブをやって子どもたちを元気づけたい。やりませんか?」と提案。
「ラジャー。宮古だけでなく近辺の町にもネットワークがあるので声かけてみます!」と即答いただきました。
彼は3/2に第二子が誕生。震災の日は上の子と盛岡方面にすぐ逃げ津波の難は逃れたそうだ。ママと赤ちゃんも高台の病院にいたので無事。でも数日は離れて暮らしてたそうです。
今日は午後から赤ちゃんの1ヶ月検診だそうで急いで帰りました。育休は5月いっぱい取るとのこと。カッコイイさんきゅーパパです!
宮古の市街地を後にして沿岸部へ向かう。このあたりから自衛隊の車両や災害支援車両というステッカーを貼った車が増えてきた。
そしてしばらく車を走らせると…
眼前に被災した沿岸部の町が見えてきた。
宮古→山田町→大槌町。ほぼ壊滅状態の街並みが続く。
それまでいろいろ話しながらクルマを走らせていたが、巨大津波の凄まじい爪痕を目のあたりにして僕らは声を失いました。
テレビでは見ていたが、実際に視ると、距離感というか、「ここはこういう風に波が来て、あそこまで行ったんだな」「この道を山に向かって人々は逃げたに違いない」というリアリティが視えて来るのだ。
津波でビルの屋上に運ばれてしまった観光遊覧船=大槌町内(写真提供:ゆいっこ)
「沿岸部を視てもらうのはいいけど、余震には気をつけてくださいね」
そう助言してくれた前川パパの言葉を思いだし、ちょっと怖くなってボクはカーラジオをつけた。
釜石から右に折れて、遠野市を経て花巻市に到着。
今度はゆいっこ花巻支部の葛巻パパと会う。彼は花巻で働く3児の父親でゆいっこの主要メンバー。今日は子どもの入学式だったそうで一日有休を取ったそうで、僕らを出迎えてくれた。
早速、支援物資倉庫を見せてもらう。ここは以前インターネットカフェだった空き店舗で震災後、地権者に頼んで無料で貸してもらってるそうだ。
種類ごとに仕分けされて保管されている支援物資。
カップ麺S。
水もそれなりの量があったが何日分だろうか?
こちらは子ども向けの学用品やおもちゃ。絵本もかなりあった。
ランドセルたち。なぜこここんなたくさんあるの?どれくらい行き渡ってるのかや、場所によってはメーカーが新品を配ったところもあるらしいので本当の需要が不明。
また被災地では学校再開のメドも経ってない状況。学校が始まる段階でもし足りない子がいたら、ボクも娘のランドセルを送ろうと思う。
紳士用・婦人用でカテゴリーに分けられて並べられた衣類。
今日はゆいっこ花巻の温泉プロジェクト(被災者の方々を招待する日帰り温泉ツアー)の日で、さきほど帰りにここに立ち寄って欲しいものを持ち帰ったそうだ。
人気は靴類だったそう。
うーん、ここに在庫が山積みされた支援品の膨大な量を視ると考えるものがある。
支援品を送る側はよかれと思って送ってるのだが、量やタイミングの問題で、実は既にそれほど必要とされてないものもかなりあるのだ。
的確・適量な物資支援。。これはどういう仕組みを作れば成し得るのだろうか?
ゆいっこでは、いま現在は物資支援の受付を原則ストップしています。
今後の復興の行方でまた何が必要になるかは今の時点では分かりませんが、受けた側はその仕分けと管理と、そして余剰品の処分という問題を抱えていることが、この倉庫に来てよく分かりました。
FJのメンバーにも「ただ送ればいいってものではない」と注意を喚起しておきたいと思います。
やはり現場の声・ニーズを、しっかり聴くことが大事で、それに応じたクイックリーな支援、物資やお金の融通が必要なのでしょう。
そこで、ゆいっこに訊いてみると…
「大槌町の避難所では洗濯機を欲しがっている。大量の洗濯物を毎日冷たい水で洗い、手で絞っている。洗濯機がいま欲しい」
と言うので、FJ副理事の田中パパと相談し、パパエイド募金の義援金の中から洗濯機購入費を出すことを決めた。
ただルールで我々2人だけの判断ではダメなので、すぐFJの理事メーリングリストに寄付金活用の議案としてメールを送信。15分後には全理事の賛同を得て決裁終了。すぐ市内の家電量販店に向かい、全自動3台と二槽式2台を購入(配送費含め総額128,000円)しました。
そして、ゆいっこ事務局に電話し、
「大槌の避難所に来週水曜には届けます!」と電話したら、
「助かります!被災者の人たちもこれで洗濯がラクになるでしょう」と喜んでました
その後、ゆいっこ事務所で少し打ち合わせをし、3人はホテルへ。
本当は野営も覚悟して寝袋やコンロも用意してきたのですが、ホテルや温泉宿も震災でダメージを受けているとのことで、泊った方が現地への経済支援になると思い、このホテルを拠点にステイし今後も活動を続けることにしました。
そして夜、23時半
僕らは温泉にも浸かって、部屋で飲みながら今後のことを話しながら寛いでいると…
グラグラグラ
地震だ!
たちまち電気が落ち、ホテルが全館停電になった。
「落ち着け」。そう言い合って、ラジオをつける。
震度6強の巨大余震が来たのだ。
避難所の人は相当に恐かっただろう。子どもたちは大丈夫だろうか。
ホテルの人が回って客の安全確認をしていた。隣室の年配夫婦が心配そうにしていたので、「何かあったら声かけてください」と田中パパが笑顔で伝えました。
しばらく様子を見ていたが、12時過ぎに僕らは念のため外着に着替えて布団に入りました。
明日からはいったいどうなるんだろう?
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初めてコメントさせていただきます。
さっそくのレポートありがとうございます。
ご無事でなによりでした。
先日Twitterで子ども用品の支援の呼びかけを見つけて、誰かにもらっていただけたらと思っていたものを送ろうと思ったのですがなにがどれくらい要るのかがわからず躊躇していました。
不要品を処分したい、支援がしたい、というエゴが先方の邪魔になるのは避けたいですし。
公平にするため全員分が揃わないと配れない、なんて話も聞きました。いつどこにどれだけ、がクリアになると助かりますね。
これからも記事から勉強させてもらいます。
どうぞお気をつけてくださいませ。
私は
今の私ができること
を考え続けます(^^)
こちら側と現地のバランスはテレビだけではわかりません。
余震も続いてます。
東京もかなり揺れ、街はまた静かになってい
ます。
気を
支援物資を集めていたのですが、レポートを見ると、もう少し様子を見てから、送った方が良い感じですね。物資より、やはり人が支援に行くのが一番の様にも感じますが、そこまで行けないのが口惜しいです。こちらは、後方支援ですが、頑張りますので・・・よろしくお願い申し上げます。
それを見た人たちは
「あ、もう十分足りているんだな」
って勘違いしてしまうんですよね。
まだ避難所で生活している人は14万人以上います。1リットルボトルが14万本あっても、それはたった1日分です。
インスタントラーメンが14万個あっても、それはたったの1食分に過ぎません。
支援物資の写真掲載については、もう少し配慮した方がいいですよ。