7時、ゆいっこ花巻のリーダー高橋博之氏(@hirobou0731)がホテルまで来てくれた。
今後の予定を打ち合わせ。GWの絵本ライブ活動の提案をしたら「ぜひ、やってください」とのこと。彼は男性が絵本を読んだところを見たことがないそうで興味津々の様子でした。
その後「移動図書館」の構想で盛り上がったが、今回は避難所に届いている絵本や書籍類を整理して、子どもたちや本好きの人が束の間でも楽しんでもらえるようにし、時間と場所があれば絵本も読もうと思いました。
話はその後、中長期的な支援活動について。
高橋さんは、ゆいっこに「ぼくらの復興支援」と名付けた。
どうして「ぼくら」なのか?
ミーティングでも熱く語っていたが、彼のツイッターでのこの言葉にそれは集約される。
「今は多くの人が関心を持ち、支援をしてくれている。が、これがいつまで続くのか。被災地の外で、何ら変わらぬ日常に暮らすぼくたちの関心と記憶は、やがて薄れていく。忘れないためには、そして長く続く復興支援にしていくには、「顔が見える支援」にしていくことだ。何度も同じ場所を支援することで、人間関係ができ、情が移り、他人事ではなくなる。
そして、今ひとつは、これを機に、社会やライフスタイルが変わることだ。阪神大震災では変わらなかった。東日本大震災を機に、ぼくらは足元を見つめ直し、今ある社会やライフスタイルの危うさに気づき、大転換する。暮らしそのものの中に震災の記憶を刻む。あのときから、世の中が変わった、と」
まったく同感だ。ボクも震災直後から2週間くらいはいろいろ考えていたが、その後日常生活の中で意識が薄れていくのを感じました。
だから「行こう」と思った。
FJとしてもただ義援金を送るのではなく「顔の見える支援」をしていきたい。他人事・対岸の火事ではなく、「自分問題」として考える。
そのために現地でしっかり事態を見つめ、「当事者意識」を持続する努力が必要なのだ。
そして、自分も復興支援に前のめりに関わることで、FJがずっとこれまで言ってきた「パパが働き方やライフスタイルを変え、家族や地域との絆を大事にすること」の重要性を、これまで以上に説得力を持って伝えていきたい。
父親(男性)の意識や行動が変わっていけば、家族や地域にとって、安心・安全な社会に近づくことを信じて。
そんな思いを共有したところでタイムリミット。
今日も被災地に行くという高橋さんとガッチリ握手をして、再会(10日大槌町で)を約束しました
朝食を済ませ、9時にレンタカーでホテルを出た。
今日は仙台へ行く予定。GWの活動は岩手だけでなく宮城県にも足を伸ばしたいのだ。でもフロントで「東北道一部不通」の情報を聞く。こりゃ時間かかりそうだな
案の定、高速下りて走り始めた国道4号線は渋滞気味。信号が点灯していないので大きな交差点で車の列が詰まるのだ。
おまけに停電の影響でGSや飲食店、コンビニもほとんど閉まっており、昼ごろは空腹が辛かった。。何とか空いているラーメン屋で腹を満たし、仙台へ急ぐ
6時間かかって仙台市泉図書館に到着。ここはこれまで何度も絵本ライブやセミナーで訪れた場所。
表玄関は閉まっており、掲示みたら震災の影響で「ただいま休館中」。外観も壁にヒビが入ってたり、敷地内の通路が盛り上がってたりして地震の凄さをここでも感じた。
館内にある子育て広場「のびすく泉中央」の館長で、NPO仙台お父さん委員会のリーダー、出雲パパに再会しました。
「いやあ、昨日の地震でまた本が全部出ちゃいました!」
3.11の時に図書館の書架から本が飛び出てしまい、3週間かけて元通りに戻したのにも関わらず、昨夜の余震でまた落ちてしまったようだ。元書店員としてはその膨大な作業量を想像するだけで腰が痛む。
高校生のフリースペースの小説やマンガも散乱。
トイレ付近の壁にも大きな亀裂が。これじゃ休館もヤムナシ。
のびすく(子育て広場)の中も、こんな状態。
出雲さんとは30分ほど打ち合わせ。GWに仙台市、名取市、多賀城市あたりで3〜4回絵本ライブを予定することになりました。「仙台お父さん委員会とFJのジョイントイベントでいこう!」
そして泉図書館が復旧する年末頃にもパパ's絵本プロジェクトで来仙することを約束。お世話になったこの図書館に少しでも恩返しができたらと思う。
仙台を後にして、福島へ。ボクだけ明日のFJ中国キックオフイベントに出演のため、広島に向かう
田中パパ・横井パパはボクを送ってから花巻にリターン
明日は2人でまた宮古へ行って絵本を読むという。気をつけてな!!
ボクは10日の朝に岩手にbackします
【関連する記事】
- FJ絵本ライブ隊、ふたたび被災地へ
- 被災地支援レポート(福島編U)〜To be with you
- 被災地支援レポート(福島編)〜You are not alone
- GW被災地支援キャラバンレポートDフィナーレはHey Jude
- GW被災地支援キャラバンレポートD陸前高田のクレイマー・クレイマーたち
- GW被災地支援キャラバンレポートC陸前高田〜涙のリクエスト
- GW被災地支援キャラバンレポートB桜の下でカラオケVS絵本ライブ
- GW被災地支援キャラバンレポートA絵本ライブ スタート!
- GW被災地支援キャラバンレポート@果てしなきロングランへ
- 約束の地へ☆被災地支援part3 FJ義援隊、北へ
- 被災地レポートC鎮魂と祈りの花見会
- 活きた義援金の使い道B今度は体温計を被災地に
- 被災地レポートB岩手のサクラはまだ一部咲き
- 被災地レポート@顔の見える支援、活きた義援金の使い道
- パパ、被災地へ。
そして本当に、これを機に私たち一人一人が日々の暮らしの中に震災の記憶を刻み、暮らし方を変えないと。
情報過多の「知識社会」から、足ることを知る「知足社会」へ。世界の先頭をきって、日本からシフトしていくこと。
そうすることが被災地への本当の意味での供養になるはず。