2006年12月16日

ふぞろいの父親たち

昨夜は、ファザーリング・ジャパン(FJ)のスタッフで、来年早々に立ち上げるWebサイトの打ち合わせをした。

メンバーはFJの社員…
パパ's絵本プロジェクトのメンバー・田中パパこと、絵本出版・グランまま社の編集長・田中尚人氏。それと女性が二人。ひとりは、AllAbout妊娠・出産準備ガイドで、育児雑誌「miku」の編集長・高祖常子さん。もうひとりは、子育てサイト「ユウchan」の編集長・棒田明子さん。お二人ともボクらがたじろぐ、ベテランママだ。

まあ今日はブレストなので、各々の抱くイメージのすり合わせから始める。FJのコンセプトや、サイトの目的・役割などを確認しながら、システム、デザイン、導線、ディレクトリ、検索、コンテンツなどについて具体案を出しながら固めていく。ついつい、話が盛り上がって自分の家の話などになり脱線してしまうが、それも井戸端会議的でまた楽しいのだ。

おもしろかったのは、4人の意識の共通点やズレが見えたところ。ひとくちに「父親支援」「パパの子育て」といっても、女性(ママ)と男性(パパ)では全く捉え方が違うし、田中パパとボクでも微妙に考えが違ったりする部分もあるのだ。

でもそれでいいんだと思う。

今回、FJの発信する情報で一番大事だとボクが考えているのが、なるべくたくさんのおとうさんのモデルを見せるということだ。
だって、おとうさんが10人いれば、それぞれタイプは違って当たり前。仕事、ライフスタイル、家族構成、特技、好きな女性のタイプ、お小遣いの額etc…みなそれぞれ違うのだ。

でもメディアは、「これが理想のおとうさんです」という打ち出し方をして、繰り返し情報を刷り込み、ひとつの枠(イメージ)にはめようとする。すると本当はそういう系統じゃない人まで「そうか、そうやればいいんだ」とオリジナリティへの思考回路を閉ざして、その情報に流されてやってしまう。でも、それはそのパパの本来的なスタイル・価値観とはズレてるから、やってても本当はぜんぜん楽しくないのだ。

分かりやすい例を挙げると、パパ's絵本プロジェクトのお話し会が終わると、
「僕も今夜から絵本読むようにします!」
などと、力強く言うヤングパパがいるんだけど、「まあ、そんなに意気込まないで」と思ってしまう。

だってそうじゃないよね?
ボクらはたまたま絵本が子どもとのコミュニケーション・ツールだっただけで、それはひとそれぞれ違っていてもいいんだよ。サッカーでも将棋でもプラモ作りでも洗車でもなんでもいい。そのおとうさんが一番「楽しい!」と思えるもの・得意技で子どもと遊べばいいし、子どもだってそれがうれしいのだ。

本当は、絵本になんてちっとも興味ないのに、メディアの受け売りで「絵本を読むパパ=良いパパ」と思っちゃうと、みな揃って始めてしまう(僕らはそんなことひと言も言ってない)。笑い話じゃないけど、そんなマジメなおとうさんは、絵本自体を読む前に「絵本の読み方マニュアル」を読んで予習してたりするのだ(--;

ボクはそこに、現代のパパの子育ての「凡庸さ」と「やるせなさ」を感じる。
情報が画一化し過ぎることによる「危なさ」を感じる。

子どもが生まれて間もないビギナーパパや、これから生まれる予備軍パパが、子育ての情報を知ろうとしたときにマニュアルに走り盲信したりする。
マニュアルを読むな、とは言わない。でも書いてあることをすぐ信じ、それさえやってればOKではなくて、子どもをよく観察し、奥さんのマインドに対して想像力を発揮し、自分の頭で考え、編集し、自分だけのやり方を開発するぐらいのクリエイティビティを発揮すれば、育児は俄然楽しくなるものなのだ。

でもそれがなかなかできないのは、やはり「情報がない」からなのだろう。
ママ向けのサイトやコミュニティはネットにもリアルにもいっぱいあって、育児のトラブル対応や悩み相談で、常に多様で有益な情報とヘルプが飛び交っている。でも、パパたちにはそれがない。たいていの男性は、父親のロールモデル(お手本)が実の父親しかいないのだ。

だからFJは、多様な父親のロールモデルを見せたい。いろんな生き方、子育てを楽しんでやってきたハイブリッドなパパたちを集め、紹介し、若いパパたちの背中をちょっと押してあげたいのだ(ボクのこんな生き方・考え方・子育て法も、そのひとつに過ぎない)。

でもそこに「答え」はない。
悩みながらも前向きに楽しんでやってきた多くの先輩パパたちの声をヒントとして聴き、
「自分だったら、どうやっていくか?」と考えることが大事で、それこそがFathering(=父親であることを楽しむ生き方)の第一歩になると思っている。

そう、FJに集まるおとうさんたちはたぶん、「ふぞろい」なのがいいのだ。




posted by イクボスブログ at 02:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | FJメンバー紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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